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プリント基板設計の流れを解説!回路設計と基板設計のそれぞれの流れ

プリント基板設計の流れはどの会社でも似たような流れになることが多いです。
当技術コラムでは、基本的な基板設計の流れについて詳しく解説します。
最後に、基板設計での課題解決事例もご紹介します!
基板設計の基礎知識を知りたい方に是非読んでいただきたい記事です!

プリント基板設計の流れ

プリント基板設計とは?PCB・PWB、回路設計との違いや、パターン設計について解説!
という記事にてプリント基板設計の各用語や定義について説明しました。

プリント基板の設計は少し複雑です。というのも、開発機器に対する要求が多様になり、プリント基板に要求される仕様も多様になっています。それにともない、プリント基板の開発・設計の流れも、多様に変化します。
また、回路設計が完了してからプリント基板設計を開始するのでは効率が悪く、開発競争に遅れをとりかねません。素早くプリント基板を設計するには、基板設計のことを考慮しながら、回路設計を行うことが求められます。

回路設計・プリント基板設計の工程

回路設計・プリント基板設計の流れは、大まかな流れとしては、まずは基板の元となる回路設計をし、次に回路を実現するための基板設計をするという流れになります。
細分化すると、以下のような流れになります。

回路設計の流れ

論理・機能 設計
実験
部品選択
部品表作成
基板設計仕様の作成

基板設計の流れ

基板外形設計
配置設計
配線設計
製造データ設計

上記の流れは、基本的な流れで、設計するアプリケーションの種類によって、各工程に様々なオプションの流れが組み込まれます。ここでいうアプリケーションの種類には、電気的・アートワーク的な見地での種類も含みます。たとえば、同じ種類の電子機器(家庭用電話機・スマートフォン)を設計する場合を考えます。家庭用電話機とスマートフォンでは、「電話をかける」「電話を受ける」という機能では同じです。しかし電気的に見ると、スマートフォンには電波の送受信など、家庭用電話機にない機能を実装する必要があります。また、小さくて軽いこと が求められるので、使用する部品や実装方法についても、家庭用電話機とは異なる要求が出てきます。

先ほどの回路設計・基板設計の流れを詳しく解説します。

回路設計

回路設計は基本的には次のような工程になります。

1 論理・機能設計:回路に求められる機能・ 論理などを設計します。
2 実験:設計した回路が実際に動くかどうかを実験して検討します。
3 部品選択:実際に基板上で使用する部品を選択します。キーになる部品は設計当初から決められる場合が多いですが、回路設計終了時には、使用する部品をすべて決定しておきます。
4 部品表作成:プリント基板で使用する部品表を作成します。これを基に、基板製造に向けて部品を手配・入手します。
5 基板設計仕様の作成:プリント配線基板を設計するための仕様書を作成します(回路図、部品表、部品データシート、基板外形図など…)。

基板設計

プリント基板設計は基本的には次のような工程になります。

1 基板外形設計:プリント基板の外形を設計します。穴あけ位置や、部品を実装できない範囲などもここで明確にしておきます。
2 配置設計:プリント基板上のどの位置に、どの部品を置くかを決定します。
3 配線設計:基板設計仕様の指示に従い、パターン配線を行います。
4 製造データ変換出力:プリント基板製造に必要なデータを作成します。

実際に製造するときには、捨板を用いて複数基板のデータにしたり、
また、部品実装機用のNCデータやインサーキット・テスタ用のデータもここで作成します。

上記の工程で、プリント基板設計が完了したら、次はプリント基板製造の工程へ移ります。

 

当社のプリント基板設計の課題解決事例をご紹介!

アナログ回路・基板 設計製作.comはアナログ基板の設計を得意としております。
基板設計の課題解決事例をご紹介します。

設計事例① スリットを設けて沿面距離を確保し高電圧対策

 

課題解決事例17 before|アナログ回路・基板 設計製作.com

高電圧基板であるため、配線においては沿面指定がありましたが、コイルやトランス、コンデンサなどの電子部品のピン配列の関係で、指定の沿面を確保できない状況でした。
そこで、沿面確保が必要なパターンが接続している部品ピン間にスリットを設けて沿面を確保しました…

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設計事例② 耐ノイズ設計により放射ノイズを抑え要求仕様をクリア

当事例のお客様は、車載用の基板において、要求仕様をクリアできないというお悩みをお持ちで、当社にご相談頂きました。
そこで、要求仕様を満たすため、下記のような設計を行いました。
・クロック信号はノイズの影響を受けやすく、またノイズ発生の原因になるためシールド配線を行う。
・基板の端にパターンを引かない…

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設計事例③ コンデンサの適切な配置で共振ノイズを回避

コンデンサの適切な配置で共振ノイズを回避

通信機器に搭載される情報通信用基板において、従来の基板では、パターン経路や部品配置が不適切で共振を要因とする、ノイズが発生していました。
そこで、EMIチェックにより共振回路を解析し、コンデンサを設置したことや基板の種類を変更したことで、共振を排除でき、品質向上を実現できました。…

>>詳細はこちらから!

 

アナログ回路・基板 設計入門の無料冊子をDL!

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入門書としてこの一冊を活用頂き、皆様の設計活動の一助になれば幸いです。

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プリント基板の設計は当社にお任せください!

いかがでしたでしょうか。
プリント基板の設計の流れについてご理解頂けましたでしょうか。

アナログ回路・基板 設計製作.comを運営するシスプロは、アナログ回路・基板の設計に強みがございます。
アナログ回路・基板の設計にお困りの皆様、お気軽に当社にご相談くださいませ!

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