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誘電率とは?誘電損失と共に解説!

誘電率とは?誘電損失と共に解説!

当コラムでは特に高周波回路設計時に重要となる誘電率と誘電損失についてご説明します。

(比)誘電率とは

誘電率とは簡単に言ってしまえば、コンデンサ成分になる特性の強さを表した値の事です。
誘電率が高い=コンデンサ成分が大きくなりやすい
誘電率が低い=コンデンサ成分が小さくなりやすい
と言い換える事が出来ます。単位はε(イプシロン)です。

真空中の誘電率を1.0とした時の物質の誘電率の比を比誘電率(εr)と言います。比誘電率の計算式は

εr=ε/ε0

となります(ε0は真空の誘電率=1)

一般的なプリント配線板で使用されるFR-4材の比誘電率は4.3~5.0程度といわれています(つまり真空に対して4.7~5.0倍コンデンサ成分が大きい)。プリント基板においては、比誘電率が大きい=コンデンサ成分が大きい=配線に高周波の信号が流れにくい=波形のなまりとなるため、高速信号を扱う基板は基材に低誘電率の材料を使用する事が一般的となります。

 

誘電率とコンデンサの関係

コンデンサは電極と電極の間が真空の場合と比誘電率εrの誘電体がサンドイッチされている状態では静電容量がεr倍になるという特性があります。(下図参照)

誘電率・誘電損失

誘電損失とは

誘電正接(tanδ)とは誘電体に交流電場を印加した時に誘電体の中で一部の電気エネルギーが熱に変換されて損失する度合いを表しています。印加する交流電場の周波数が高い程損失も大きくなるため、比誘電率が高い場合同様、信号線に高周波信号が流れにくくなり波形がなまってしまいます。この誘電正接に起因する損失を一般的に誘電損失といいます。誘電正接は一般的なプリント基板で0.018程度です。

 

誘電率・誘電損失と高周波基板

周波数の低い回路の場合では問題がなくとも、高周波の信号を扱うプリント基板の場合はどうしても波形のなまりが発生します。原因は前項までで説明したプリント基板の材料が持つ固有の比誘電率、誘電損失が大きな要因となります。

比誘電率(εr)は真空の誘電率(ε0)との比ですから、数値が大きい程コンデンサ成分が大きくなるといえます。

プリント基板の場合、信号線とリターンパスのGNDの間に基材の絶縁体がサンドイッチされている状態になるので、比誘電率が高いと基板自体がコンデンサとなり、高周波成分が流れにくくなり、信号がなまってしまいます。また、誘電正接の値(tanδ)が大きいと誘電損失が大きくなります。tanδは周波数が高い程影響が大きくなるので、こちらも信号のなまりに繋がります。高周波(Ghzレベル)信号を扱うプリント基板においては低誘電率、低誘電正接の基材を選定する事も高品質な基板を設計・製造する重要なファクターとなります。

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